自社開発品と協業開発品のハイブリッドによる開発展開

自社パイプライン(開発品)は、自社でターゲットの選択を行い、自社の開発資金で一定の段階まで開発を行った後に、自社あるいはパートナー製薬会社にライセンス(1)を行って製造販売を行う開発候補品です。
一方で、協業パイプラインは、パートナーあるいはパートナーと当社の合意によって選択されたターゲットに対してCRISPR-GNDM®を用いて開発候補品を作成し、一定の検証の後に、パートナーに以降の開発、製造販売をバトンタッチする開発候補品です。

Revenue Model

収益モデル

医薬品開発は時間がかかり、また上市に至るまでには莫大な開発費が必要となります。事業の初期には新株発行などによってVC等の投資家から資金調達を行う事が一般的ですが、その資金だけでは賄いきれないことも多いので、開発のある段階で資金提供を行ってくれるような製薬会社とのパートナリングを行う事もよくあります。これによって、将来の製造販売権の一部や全部を供与する代わりに、契約時の一時金、開発の進捗に伴う開発マイルストーン、また上市後の売上げに対するロイヤリティーや売上げに設定したハードルを実現した場合の販売マイルストーンなどを収入として獲得することになります。従って、上市よりも早い段階から収益を実現することも可能です。

一方で、医薬品業界におけるパートナリングは、将来の収益と短期のキャッシュのスワップなので、一般的な商品を販売して得られる収益とは異なって、一義的に会社に利益をもたらすものではありません。なぜなら医薬品のパイプライン価値は、開発の進捗とともに指数関数的に増大していきますので、自社の資金で開発を進めて成功すれば、より大きな将来利益を得られる可能性があるからです。しかしながら、開発が失敗するリスクもあるので、リスク・リターンや手元資金とのバランスをどう考えるかによって決定されることになります。

Business Opportunity

市場ポテンシャル(事業機会)

ヒトの疾患はおよそ1万あると言われており、そのうち一定の数以下しか患者数がいない希少疾患(日本は5万人以下、米国は20万人以下)と呼ばれる疾患は約7,000あります。一つ一つの疾患の患者数は多くありませんが、世界全体では4億人の患者さんがいると言われています。その80%以上が遺伝的疾患が原因で、通常の医薬品開発の方法論では開発が難しいため、95%以上の希少疾患には今だ治療法がありません。そのような背景から遺伝子治療市場は世界的に急成長しており、2030年には数十億ドル規模に達すると予想されています。当社の技術は、この成長市場の一部を確保するポジションにあります。

Partnering

パートナリング

アフリカのことわざで、”if you want to go fast go alone if you wanna go far go together「速く行きたいなら一人で行きなさい。遠くへ行きたいならみんなで行きなさい」”というのがありますが、私たちは患者さんのための究極の高みを目指して最善の治療薬を開発したいと考えています。そのために機能を相互補完して、よりよい治療薬を一緒に作れるパートナーを求めています。

私たちはCRISPR-GNDM®技術に特化して、エピゲノム編集には精通していますが、治療薬開発そして上市後のフォローアップはこれだけで完結するとは考えていません。モダリスは積極的に新しい技術や機能を取り入れて、患者さんにとって最善、最速の治療薬開発を作りたいと考えています。

特に以下の技術・事業ケイパビリティを有するモティベーション高いファーマ、バイオテックそしてアカデミアとの提携を求めています。

技術分野
・ 筋肉&中枢神経をはじめとする組織指向性キャプシド等のデリバリー技術
・ 組織特異的なプロモーター等、選択性・指向性向上技術
・ タンパク質の機能改善技術
事業機能
・ 希少疾患治療薬開発にコミットするファーマ・バイオテック
・ 筋肉&中枢神経系の医薬品のグローバル開発経験・機能を有するファーマ・バイオテック
・ エピゲノム編集技術をツールとして利用を考える創薬あるいは異分野の企業